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聞き違えやすい・発音しにくい仕事の英語

「できる」と「できない」、「増やす」と「減らす」を聞き違えると、作業や判断が逆になることがあります。日本語では区別しない音や、カタカナでは似て見える言葉も、英語では別の意味を持ちます。

このページでは、IT・ビジネスで使う8組について、意味の違い、聞く・発音する手がかり、言いにくいときの言いかえを練習します。難しさには個人差があり、日本語話者全員が同じ音で困るわけではありません。発音を完璧にするまで発言を控えるより、重要な内容を別の表現や文字でも共有することを目指しましょう。

まず確認したい8組​

言葉意味の違い聞き違えたときの影響
can
速度 1.0 / 自動選択 / en-US
/
can't
速度 1.0 / 自動選択 / en-US
できる/できない対応可否や作業条件が逆になります
worse
速度 1.0 / 自動選択 / en-US
/
worth
速度 1.0 / 自動選択 / en-US
より悪い/~の価値がある悪化の報告と価値の評価を取り違えます
work
速度 1.0 / 自動選択 / en-US
/
walk
速度 1.0 / 自動選択 / en-US
働く・動作する/歩く動作の説明と移動の話が混ざります
right
速度 1.0 / 自動選択 / en-US
/
light
速度 1.0 / 自動選択 / en-US
正しい・右の/軽い・明るい判断、位置、製品の特徴を取り違えます
file
速度 1.0 / 自動選択 / en-US
/
fail
速度 1.0 / 自動選択 / en-US
ファイル・提出する/失敗する報告の提出と処理の失敗を取り違えます
collect
速度 1.0 / 自動選択 / en-US
/
correct
速度 1.0 / 自動選択 / en-US
集める/修正するデータを収集するのか変更するのかが変わります
thirteen
速度 1.0 / 自動選択 / en-US
/
thirty
速度 1.0 / 自動選択 / en-US
13/30件数、費用、所要時間が変わります
increase
速度 1.0 / 自動選択 / en-US
/
decrease
速度 1.0 / 自動選択 / en-US
増やす/減らす設定変更や数値の傾向が逆になります

単語の意味は、この表の訳だけに限りません。以下では、それぞれの例文で使う意味を確認します。

音だけで重要な判断をしない

否定、承認、金額、期限、本番環境の操作は、文脈から推測するだけで確定しません。聞き取れなければ、行動・対象・数値を言い直してもらい、合意したチャットや作業記録にも残します。

1. can / can't:できる・できない​

canは能力や可能性のほか、文脈によって許可も表します。can'tはcannotの短縮形です。たとえばリリースの可否では、1語の聞き違いで結論が逆になります。

We can deploy today.

今日はデプロイできます。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

We can't deploy today.

今日はデプロイできません。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

聞く・発音する手がかり​

強調しないcanは/kən/のように弱くなり、強調すると/kæn/になります。can'tは辞書の代表的なUS発音で/kænt/、UK発音で/kɑːnt/ですが、地域差があります。can'tの最後の/t/は、後ろの音によって破裂がはっきり聞こえないこともあります。

「tが聞こえなかったからcan」とは判断しません。強勢や母音も手がかりですが、canも対比すると強くなるので、強さだけでも決められません。自分が否定を伝えるときは、無理に速く言わず、否定と理由を明確にします。

言いにくいときの言いかえ​

We are able to deploy today.

今日はデプロイすることが可能です。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

We are unable to deploy today because testing is incomplete.

テストが完了していないため、今日はデプロイできません。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

able / unableは能力・実行可能性を伝える場合の言いかえです。許可がないならWe do not have permission to deploy.(デプロイする許可がありません)のように理由を明示します。技術的に可能でも、承認済みとは限りません。

参考音声:can・can't

2. worse / worth:悪化・価値​

worseはbadの比較級で「より悪い」、worthは「~の価値がある」を表します。単語だけでは似て聞こえても、文の組み立てと意味は異なります。

The performance is worse after the update.

更新後、パフォーマンスが以前より悪くなっています。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

The update is worth testing.

その更新はテストする価値があります。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

聞く・発音する手がかり​

辞書の代表的なUK発音ではworse /wɜːs/とworth /wɜːθ/で、最後が/s/か/θ/かという違いがあります。US発音では母音にrの響きが加わりますが、この語末の区別は残ります。

/s/では舌先を歯の間に出さず、狭い隙間から息を通します。/θ/では舌先を上の前歯に軽く当てるか、歯の間に少し出し、息を通します。どちらも声帯を震わせない音です。「ス」とカタカナにまとめず、最後の子音を聞き比べましょう。

worth testingのように、worthの後ろには名詞や動名詞が続きます。ただし文法や文脈は補助的な手がかりであり、重要な評価は本人に確認します。

言いにくいときの言いかえ​

The response time has increased from 200 to 500 milliseconds.

応答時間が200ミリ秒から500ミリ秒に増えました。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

Testing this update would be useful.

この更新をテストすると役に立ちそうです。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

悪化は指標と変化で説明すると具体的です。worthは時間・費用に見合うかという評価にも使うため、usefulで常に同じ意味になるわけではありません。費用対効果を伝えたい場合は、何がどの負担に見合うのかも説明します。

参考音声:worse・worth

3. work / walk:動作する・歩く​

workは「働く」だけでなく、機能や手順が「動作する・うまくいく」という意味でも使います。walkは「歩く」です。walk throughというまとまりでは、手順などを順に説明する意味にもなります。

This workaround works on Windows.

この回避策はWindowsで有効です。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

Let's walk to the office.

オフィスまで歩いて行きましょう。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

聞く・発音する手がかり​

辞書の代表的なUK発音はwork /wɜːk/とwalk /wɔːk/です。walkの綴りにあるlは、この単語では発音しません。US発音のworkにはrの響きがあり、walkの母音にも地域差があります。「ワーク」「ウォーク」というカタカナだけでは区別を再現できません。

言いにくいときの言いかえ​

This workaround fixes the issue on Windows.

この回避策でWindows上の問題を解消できます。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

Let's go to the office on foot.

オフィスまで徒歩で行きましょう。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

workは、何がどう動くのかを具体化できます。回避策が一部の症状を軽減するだけなら、問題を解消すると断言せず、その範囲を説明します。手順を説明するwalk throughなら、explain the stepsなどに言いかえられます。

参考音声:work・walk

4. right / light:正しい・右・軽い・明るい​

rightとlightは、最初の子音が違います。rightは判断や方向、lightは重さや明るさなど、使う場面によって訳が変わります。

Is this the right version?

これは正しいバージョンですか?

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

This laptop is light.

このノートPCは軽いです。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

聞く・発音する手がかり​

right /raɪt/の最初の音では、一般的な辞書の発音をまねる場合、舌先を上あごに付けません。light /laɪt/では舌先を上の歯のすぐ後ろに付け、舌の両側から音を通します。英語のrには複数の作り方があり、無理に舌を巻く必要はありません。共通する/aɪt/より、最初の違いに注目します。

言いにくいときの言いかえ​

Is this the correct version?

これは正しいバージョンですか?

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

This laptop weighs one kilogram.

このノートPCの重さは1キログラムです。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

方向のrightならcorrectには置き換えられません。画面上の位置は「右」だけでなく、ボタンのラベルや画面共有でも示します。lightも、軽いのか明るいのかに合わせて言い直しましょう。

参考音声:right・light

5. file / fail:ファイル・提出・失敗​

fileは名詞の「ファイル」のほか、報告や申請を「正式に提出・登録する」という動詞にもなります。failは「失敗する」です。

Please file a bug report.

不具合報告を登録してください。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

The build may fail.

ビルドが失敗する可能性があります。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

聞く・発音する手がかり​

file /faɪl/は/aɪ/、fail /feɪl/は/eɪ/です。どちらも母音が移り変わる二重母音ですが、出発点が異なります。最初の/f/と最後の/l/だけで判断せず、中央の母音を聞きます。

言いにくいときの言いかえ​

Please submit a bug report.

不具合報告を提出してください。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

The build may not complete successfully.

ビルドが正常に完了しない可能性があります。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

報告の登録にはsubmitや、チームの運用に応じたcreate a ticketも使えます。名詞のファイルなら、画面を示す、ファイル名をチャットに書くなど、対象を特定する方法も有効です。

参考音声:file・fail

6. collect / correct:収集・修正​

データを「集める」のか「直す」のかでは、作業範囲が異なります。特に顧客データや本番環境では、推測で変更を始めないようにします。

Please collect the data before the review.

レビューの前にデータを集めてください。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

Please correct the data before the review.

レビューの前にデータを修正してください。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

聞く・発音する手がかり​

collect /kəˈlekt/とcorrect /kəˈrekt/は、どちらも後ろの音節に強勢があります。違いは、強く発音する部分の最初が/l/か/r/かです。最初の弱い/kə/だけでなく、続く部分まで聞きます。舌の位置は、前のright / lightと合わせて練習できます。

言いにくいときの言いかえ​

Please gather the data before the review.

レビューの前にデータを集めてください。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

Please fix the errors in the data before the review.

レビューの前にデータ内の誤りを修正してください。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

修正する場合は、対象の項目、正しい値、変更権限も確認します。収集なら保存先と対象範囲を示し、許可されていない情報まで集めないようにします。

参考音声:collect・correct

7. thirteen / thirty:13・30​

件数や時間では、-teenと-tyを取り違えると大きな差になります。fourteen / fortyやfifteen / fiftyにも同じような注意が必要です。

We have thirteen open tickets.

未解決のチケットが13件あります。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

We have thirty open tickets.

未解決のチケットが30件あります。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

聞く・発音する手がかり​

単独の辞書形では、thirteenは後半の-teen、thirtyは前半に主な強勢があります。さらに、thirteenの最後の/n/にも注目します。ただし文中ではリズムや対比によって強勢が変わるため、「前が強いなら必ず30」とは決めません。

言いにくいときの言いかえ・補足​

The ticket count is thirteen. That's one three. I'll put the number in the chat.

チケット数は13です。数字は1、3です。チャットに数字を書きます。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

The ticket count is thirty. That's three zero. I'll put the number in the chat.

チケット数は30です。数字は3、0です。チャットに数字を書きます。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

桁ごとの読み上げは確認のための補足であり、普段からすべての数量を1桁ずつ読む必要はありません。数字だけでなく、単位、通貨、対象期間もそろえます。thirteen hundredなら1,300なので、聞き取れた一部だけで数値を確定しないようにします。

参考音声:thirteen・thirty

8. increase / decrease:増加・減少​

この2語は同じ発音ではありませんが、後半が似ており、語頭を聞き逃すと意味が逆になります。上限値、費用、エラー率などでは特に確認したい組み合わせです。

Please increase the limit to two hundred requests per minute.

上限を毎分200リクエストに増やしてください。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

Please decrease the limit to two hundred requests per minute.

上限を毎分200リクエストに減らしてください。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

聞く・発音する手がかり​

動詞ではincrease /ɪnˈkriːs/とdecrease /dɪˈkriːs/で、どちらも後半に主な強勢があります。共通する/kriːs/だけでなく、前のin- / de-まで聞きます。名詞では強勢が前に移る辞書形もあるため、品詞も確認しましょう。

言いにくいときの言いかえ​

Please raise the limit from one hundred to two hundred requests per minute.

上限を毎分100リクエストから200リクエストに上げてください。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

Please lower the limit from three hundred to two hundred requests per minute.

上限を毎分300リクエストから200リクエストに下げてください。

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

raise / lowerだけでも取り違える可能性はあるので、変更前と変更後の値を添えます。to 200は変更後の値、by 200は変化量です。発音だけでなく、この違いも確認します。

参考音声:increase・decrease

聞き返すときは、違いを具体的に示す​

単に「もう一度」と頼むだけでは、同じところで迷うかもしれません。何が曖昧だったかを示し、相手にも別の言葉で答えてもらいます。

Do you mean we are able to deploy today, or that deployment is blocked?

今日はデプロイ可能という意味ですか、それともデプロイできない状況という意味ですか?

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

Should I gather the data or fix errors in it?

データを集めればよいですか、それともデータ内の誤りを修正すればよいですか?

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

Did you say thirteen or thirty? Could you type the number in the chat?

13と30のどちらとおっしゃいましたか?チャットに数字を入力していただけますか?

速度 1.0 / 自動選択 / en-US

否定疑問へのYes / Noだけの返事は解釈に迷うことがあります。作業できるかどうかは、完全な文と理由で確かめましょう。

会話例:worse / worthの意味を確認する​

worseとworthは文の組み立ても異なります。聞こえた1語だけを入れ替えるのではなく、「悪化する」のか「試す価値がある」のかを文全体で確認します。

会話の例文。連続再生または各行の個別再生ができます。
話者英語日本語
Emma
This workaround is worth trying in staging.
Emma / 速度 1.0 / 自動選択 / en-US
この回避策はステージング環境で試す価値があります。
Yuki
I missed the word after "is." Do you mean the workaround makes things worse, or that it would be useful to try?
Yuki / 速度 1.0 / 自動選択 / en-US
isの後の単語を聞き取れませんでした。この回避策で状況が悪化するという意味ですか、それとも試すと役に立ちそうという意味ですか?
Emma
I said worth trying. I mean we should test it in staging to see whether it helps.
Emma / 速度 1.0 / 自動選択 / en-US
worth tryingと言いました。効果があるかどうか、ステージング環境でテストしてみようという意味です。
Yuki
Understood. You are suggesting a test, not saying that the workaround makes the problem worse.
Yuki / 速度 1.0 / 自動選択 / en-US
わかりました。この回避策で問題が悪化すると言っているのではなく、テストを提案しているのですね。

会話例:correct / collectの作業内容を確認する​

データを集めるだけなのか、内容を修正するのかを聞き返します。収集の依頼なら、元データを変更しないことまで確認すると、作業範囲が明確になります。

会話の例文。連続再生または各行の個別再生ができます。
話者英語日本語
Sam
Please collect the test data before the review.
Sam / 速度 1.0 / 自動選択 / en-US
レビューの前にテストデータを集めてください。
Yuki
Did you say collect or correct? Should I gather the test data or fix errors in it?
Yuki / 速度 1.0 / 自動選択 / en-US
collectとcorrectのどちらとおっしゃいましたか?テストデータを集めればよいですか、それともデータ内の誤りを修正すればよいですか?
Sam
Collect. Please gather copies of the test results in the shared folder. Do not change the original data.
Sam / 速度 1.0 / 自動選択 / en-US
collectです。テスト結果のコピーを共有フォルダーに集めてください。元データは変更しないでください。
Yuki
Got it. I will gather the copies for the review and leave the original data unchanged.
Yuki / 速度 1.0 / 自動選択 / en-US
わかりました。レビュー用にコピーを集め、元データは変更しません。

会話例:変更方向と数値を確認する​

会話の例文。連続再生または各行の個別再生ができます。
話者英語日本語
Alex
Please decrease the staging limit to thirty requests per minute.
Alex / 速度 1.0 / 自動選択 / en-US
ステージング環境の上限を毎分30リクエストに減らしてください。
Yuki
I missed the direction and the number. Should I raise or lower the limit? Is the new value thirteen or thirty?
Yuki / 速度 1.0 / 自動選択 / en-US
変更方向と数字を聞き取れませんでした。上限は上げますか、下げますか?新しい値は13ですか、30ですか?
Alex
Lower it from fifty to thirty requests per minute. Thirty is three zero. I have put the values in the staging ticket.
Alex / 速度 1.0 / 自動選択 / en-US
毎分50リクエストから30リクエストに下げてください。30は数字の3、0です。ステージング環境のチケットに値を書きました。
Yuki
Understood. I will change the staging limit from fifty to thirty requests per minute and leave production unchanged.
Yuki / 速度 1.0 / 自動選択 / en-US
わかりました。ステージング環境の上限を毎分50リクエストから30リクエストに変更し、本番環境は変更しません。

短い練習の進め方​

  1. 辞書の録音で2語を比較し、違う子音・母音・強勢を1つ選びます。
  2. 例文を聞き、英語を見ずに日本語で意味を確認します。
  3. 自分でも例文を読み、録音して、注目した音を聞き比べます。
  4. 言いにくければ言いかえを使い、相手役に内容を言い直してもらいます。
  5. 数値や操作対象を自分の業務に置き換え、文字でも共有する練習をします。
読み上げと自然会話の聞き取りは分けて練習する

このページの読み上げは合成音声です。canの弱形、語末の子音、文中の強勢や地域差を必ず再現するわけではありません。発音記号と辞書の録音も確認し、文字起こしのある実際の会話へ練習を広げましょう。自作例文は、辞書からの引用ではありません。

会話プレーヤーで練習​

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